まつもとゆきひろさんのセミナー@2009/02/07の感想

Rubyのmatzさんが「ビューティフルコード」という内容で話をされる*1、ということで、いってきました。すでに詳しいレポが2009-02-07, 2009-02-07などなど上がっているので、感想的なものを中心に。

当然ながら、みなさんプログラマだった

私自身コードは書いてますしプログラマ経験も(短いながら)ありますが、むしろ業務知識メインの人なので、ちょっとアウェー感を持ってしまいましたw

コードは工業製品ではない

コピーを以って製造、という話は非常に納得しました。製造ではなく制作、という言葉がいいのだと思います>ソフトウェア

プログラミング言語の進化とは

「いかに人の意図を簡潔に記述できるか」という方向である

Paul Grahamがそう言った、というのを紹介されてましたが、同感です。最近、個人的に考えてたこととも重なりました。

個人的に最近考えていたこと

静的言語と動的言語のどちらがいいか、という論争がありますが、それに類する記事を1月の半ばから終わりにかけて読んでおりました*2。私は対象への興味からプログラミングを始めた人なので、この論争自体にユーザ視点が欠けているように思えました。静的言語を支持する人にエンドユーザーコンピューティングへの配慮が少ないように見える、のは非常に残念です*3

コードの外面的な美と内面的な美

意図を簡潔に記述できるという外面的な美、実行時に効率的なアルゴリズムを使用するという内面の美、の話がありました。当然の話でもあるのですが、同時に、ユーザに近い立場のヒトが、どこまでアルゴリズムに踏み込むか、という迷いがあって、素直に聞けませんでした><。まあ、もっと勉強せい、ということですねwww*4

質疑応答で

秀逸だったのは、プログラミングのセンスについての質問でした。
matzさんの意見としては、「センスはある程度要るが、もっと大事なのは続けるために自覚を持つこと」というのがありました。

comment

行ってよかったです。というか、帰る前に八重洲ブックセンターに寄って「初めてのRuby」買ってるしヲレwww
後半のパネルディスカッションの後、パネラーの河合さんに、業務知識とcomputingとのバランスのとり方について質問しに行きました。web careerの方の口から「その場合computingは道具なのだろう」という言葉が出てきて少し驚いたのですが、簡単に答えの出ることではないのだろう、という辺りに落ち着きました。多分、自分は何者なのか、という自覚(=覚悟)が決まれば自ずから答えが出るのでしょう。
関係者の皆様、まとめてくださったid:LukeSilviaさんid:TrinityTさん、以前twitterで言語に関するエントリを紹介してくださった@p_g_さん@sumimさん、ありがとうございました。

*1:http://d.hatena.ne.jp/siroi_mogutan/20090207

*2:http://d.hatena.ne.jp/wasisan/20081208/, 「ソフトウェア工学」は矛盾語法か?

*3:もちろん組み込み等、要求が厳しいところもあって、かっこよく感じはするのですがw

*4:まあ生物ハックとcomputingハックの狭間で悩んでるわけですがwww